アダルトチルドレン6つのタイプ診断と特徴

アダルトチルドレンが育った家庭のことを『機能不全家族』と言います。

そして機能不全家族の親のことを「毒親」と言います。

このような家庭で育った人は、子供時代に子供らしく生きることが出来ませんでした。

 

本来健全な家族は

 

●安心安全な場所がある

●子供を無条件に愛する親がいる

●子供の成長を支え、見守る養育者がいる

●社会で生きるのに必要な躾や教育をする場

●健全なコミュニケーションを学ぶ場

 

です。

 

でも機能不全家族で育った子供は、子供なりに家族の中で色々な『役割』をもつようになります。

 

無力で弱い子供は「役割」を果たすことで、自分を守っていたのです。

 

そしてアダルトチルドレンの方は、この役割を大人になってからも演じ続けます。

子供の頃に自分を守ってくれた役割を、大人になってからも繰り返しているのです。

 

家族の機能が破綻した場では、その役割を演じることで自分が守られてきたのですが、大人になってからも仕事や学校、恋愛などの対人関係でその役割を演じてしまうのです。

 

それがアダルトチルドレンの生き辛さの根本的な原因です。

 

ではあなたはどのような役割を演じてきたのでしょうか。

 

アダルトチルドレン6つのタイプ診断

①良い子(いい人)タイプ

家族や学校で優等生、しっかり者として扱われる「良い子」

 

☑勉強や運動ができ学校の成績が良かった

☑学級員や部長、生徒会をやっていた

☑人から頼られることが多かった

☑いつも親や大人の期待に応えなければと思っていた

☑テストや成績のいい時だけ親に褒められた

 

このような役割を演じた子供は、しっかり者として扱われ、頼られることが多かったため、人に頼ることが出来なくなります。

また答えのある学校教育の中では、いい点数、いい成績が取れれば評価を得て「自己肯定感」が保たれていたのですが、明確な答えない社会の中では、自分で答えを導き出すことが出来ず、挫折してしまう人も多くいます。

ボクのクライアントさんで、不登校や引きこもり、うつ病や対人恐怖症に悩んでいる方はこのようなタイプの方が多いように思います。

 

②問題児タイプ

良い子タイプの逆が問題児タイプです。

家庭や学校、地域でも「問題児」として扱われた人です。

 

☑親のお金を盗んだり、問題行動を起こしていた

☑いじめや暴力の加害者だった

☑勉強が出来ず、成績も悪かった

☑忘れ物が多く、だらしがなかった

☑「怒り」を非行や暴力で発散していた

 

大人からはいつも問題児として扱われ、大人に対して不信感が強く、激しい怒りをもっています。

それが大きくなると暴力や非行へとなり、DVやモラハラの加害者もこのタイプに多いです。

根っ子には「強い不安感と自己否定感」をもち、それを隠すために強がって見せたり、見栄をはったり、威圧的な態度を取ったり、恋人や配偶者を支配や束縛したりします。

このタイプのことを好きな女性は、一見自信があったり、頼りがいがあるように見え、そこに惹かれていくのですが、根っ子には「強い不安と自己否定と愛情欲求」をもっているので、それが満たされないと、相手に対して破滅的で破壊的な行為をするようになります。

 

③慰め役の子

人の悩みや苦しみに敏感で、「慰め役」にまわります。

☑親やきょうだいが辛そうにしていると、そっと隣にいた

☑人の悪口や愚痴を聞くタイプだった

☑ネガティブな感情を敏感に感じ取る

☑優しそうで、人から相談されやすい

☑わがままを言わない、しっかり者

 

親やきょうだい、友達が辛そうにしていると放っておけずに手を差し伸べ、慰め役に回ります。

自分のことより、相手のことを優先してしまいます。

本当は自分も苦しいのに、相手のネガティブな感情を敏感に感じとってしまう為、自分のことは後回しになります。

根っ子には「自己否定感」「承認欲求」が強くあり、人に尽くすことで、それを満たそうとします。

共依存症や恋愛依存、DVやモラハラの被害者になりやすいのも、このタイプの方が多いように思います。

 

④道化役タイプ

家族の不穏な状況を敏感に察し、明るく振舞う子

 

☑家族の緊張が高まると、冗談を言ったり、笑わせていた

☑親に甘えた態度をとって、空気を和ませていた

☑学校と家にいる時の自分に大きなギャップがあった

☑沈黙が怖く、いつも何をして笑わせようかビビッている

☑人からは明るく悩みがなさそうに思われがち

 

家族の中で暴力や暴言があったり、夫婦ケンカがあり緊張が高まっていると、あえておどけて見せたり、バカなことをして笑わせたり、甘えて見せたりと、その場の空気を和ませるために最大限の力をだしていました。

本当は自分もしんどくて苦しいのに、いつも他人に対して「明るく」「面白い」あなたは、自分のマイナスの面を知られることに強い恐怖感をもっています。

突然涙が出たり、人と会うのが億劫になりドタキャンをしたり、気分屋とか軽い、悩みがなさそうと言われたこともあるでしょう。

根っ子はとても繊細で傷つきやすいのに、それを人に見せることが出来ず、友達が多いのに、本当は一人が好きなのも、このタイプには多いです。

人間関係をスパッと切ってしまったり、急にキレてしまい相手に不思議がられたことあったでしょう。

 

⑤隠れる子

家族や学校でも存在感の薄いタイプで、隠れることで傷つくことを回避してきた子です。

 

☑家庭内や学校で大人しかった

☑大人からは扱いやすいタイプ

☑友達が少なく、一人でいることも多かった

☑いじめや攻撃の対象にされやすかった

☑自分の考えや気持ちを伝えることが苦手

 

「隠れる子」は家族や学校の中で目立たず「存在感」を消すことで自分を守っていました。

大人からは「言うことを聞く子」「協調性がある」「問題を起こさない」などいい評価を得られやすいいです。

でも本人はひどく傷つき、それを誰にも言えず、「深い孤独感」や「劣等感」を抱えています。

「いい子が突然○○に・・・」というのもこのタイプに多いです。

引きこもりや長期的なうつ病、自傷行為、依存症、対人恐怖症など「自己否定感」と「人間不信」が強いのもこのタイプの特徴です。

 

⑥世話焼きタイプ

親のケンカや家族の問題に対して、世話焼きを買ってでます。

☑相手の表情や声のトーンなど空気を敏感に読む

☑自分のことはどうでもいいと思いがち

☑相手に尽くし過ぎてしまう

☑近くには依存的な人が多い

☑おせっかいと言われたことがある

 

親の不仲や家族の問題のバランスをとるために、世話役に回って、問題の解消に努めていました。

本来世話を焼くのは長所ですが、それが過剰になってしまい、相手に尽くし過ぎたり、子供に対して「過保護」や「過干渉」になってしまうこともあります。

また面倒見がいいので、依存的な人を引き寄せてしまいます。

人の頼まれごとも断ることが出来ず、重荷を背負ってしまい、結果的に自分がつぶれてしまうのもこのタイプに多いです。

このタイプも根っ子には「自己否定感」「承認欲求」を強くもち、相手に尽くすことでその欲求を満たそうとするのですが、それが叶わないと「復讐心」や「恨み」のようなものが湧いてくることもあります。

 


あなたはどのタイプの特徴が強かったですか。

一つのタイプが強く当てはまる場合もあれば、色々な特徴が組み合わさった場合もあると思います。

 

でもすべてに共通していることは、根っ子に強い

●自己否定感

●人間不信

●孤独感や劣等感

●愛情欲求(愛着障害)

があり、これが大人になった時、仕事や恋愛、夫婦関係などの対人関係で様々な問題を引き起こしているのです。

 

機能不全家庭で育ったアダルトチルドレンは、子供の頃に自分を守るために様々な役割を演じ、自分を守るための『鎧』を身につけてきました。

 

この「鎧」は無力で幼い子供にとって、自分を守るために大切な道具でした。

 

そしてこれまで自分を守ってきてくれた鎧を今でもあなたは身につけています。

 

でもこの鎧はあなたが子供の時、親や家族からあなたを守るためには必要でしたが、社会では機能不全家族で身につけた「鎧」はもう必要ないのです。

 

もうこの鎧はズタズタのボロボロで、身体的にも経済的にも自立することのできるあなたは、自分の心地いい服に着替えることが出来るのです。

 

そのためには「心の傷」「トラウマ」を癒し、これまで抑え込まれた「ネガティブで否定的な感情」に気づきそれを受け止めてあげ、無意識の内に身につけた「歪んだ思考や価値観、思い込み」に気づき、それを修正して行くことが大切です。

 

 

あなたはこれまで非常に苦しい環境の中で生きてきました。

生き延びてきました。

 

いまあなたが「生きている」ということは、それだけ生きるエネルギーが強いということです。

いまは弱っているかもしれませんが、根っ子には強いエネルギーがあります。

 

ただ、いま苦しいのはそのエネルギーの『使い方』が少しだけ間違っているのです。

 

本来持っているエネルギーを自分の心地よい、幸せになれそうな方向に使っていけば、いまの苦しみは必ず乗り越えられます。

そしてありのままの自分を受け入れたり、肯定できるようになっていきます。

 

『自己肯定感』が高まって行くことで様々な問題は解消されて行くことでしょう。